FLAMMA

STORY
遡ることたった数十年
神は、ほんのひと握りの人々に特殊能力を与え始めた。
ひとりにつきひとつ、その人間にふさわしいものを。
人を超えた力を持つ能力者たちは、その贈り物を享受した。
近頃力を持ちはじめた、
能力者による悪党組織——Aurora。
組織員は謎の肉体強化を施され、
普通の人間では太刀打ちできない。
この組織を食い止めることができるのは、
能力関係の事件を解決し治安維持のため活動する
保安組織のみ。
そんな保安組織のエースであるバスターたちは今日も
街中の明かりを背に、Auroraを打倒すべく戦っている。
第1章 人探し
近頃のNYは不穏である——
悪党組織Auroraの組織員たちが今までになく跋扈しているのだ。
彼らの目的は「人探し」。
悪党と対を成す保安組織の精鋭・バスターと彼の仲間たちは、
組織に命じられてこの件の対応をすることに。
バスターはまだ知らない。
彼こそが、Auroraの探し人であることを。
そして、彼の「過去」が追ってきていることを。
彼は今日も考える。
忍び寄る影の少し先で
これから起ころうとしていることも知らずに、
どう死のうか……と。

第2章 試練
「先生——」
バスターは主治医マクラウドの治療を受けつつ、
考えこんでいた。
思い当たる過去がある。
恐ろしい研究をしていた男を知っている。
そして、その研究に加担していたのは、
紛れもなく自分自身である。
ある日、彼らを追い続けていた過去と再会する。
Aurora研究部時代。
かつて彼と相棒・カイラーが犯した罪。
奴の名前は——
鈍い音がした。
殴られた。
彼らの前に立ちはだかっていたのは、
復讐心に燃える二人の人物であった。

第3章 向き合うとき
逃れられない運命が、物語をすすめてゆく——
Aurora研究部を束ねている「先生」を追うため、情報収集をするバスターたち。
ある日、ヴィッキーがこっそりと機密文書を持ってきた。
……欧州で、不可解な連続殺人事件が長期にわたり発生中。本件は不自然に全く報道されておらず、警察も保安組織も沈黙している……
バスターはハッとした。
不自然な保安組織の沈黙。
日々進んでいるAurora組織員の肉体改造。
何か、恐ろしいことが起ころうとしている。
これにはきっと、「先生」も「あの男」も関係している。
米組は、この件について独自調査を始めた。
そんな彼らのもとに舞い込むは、
来るべき一羽の烏——

第4章 伸びてゆく影
「先、行ってるよ。お大事にね」
バスターの療養中にも、ことは進んでいく。
彼を抜いた米組の三人、そしてライタスは、Auroraのアジトがある場所——スペインへ。
●前編
彼らは、Auroraの首領を崇拝する謎の宗教団体の存在を知る。
これほど人間を惹きつける首領は、いったい何者なのか。
人間は、人間を崇拝できるのだろうか……
しばし宿に残りたいというリックを除く、
カイラー、ヴィッキー、ライタスの3人は宗教団体の集会所へ向かう。
彼らは着くなり信者たちの歓迎を受けた。
すると、奥から教祖らしき男と、顔に大きな傷をもつ女が現れる。
「わが家へ、ようこそお越しくださいました。
これも何かの縁。 あなたがたを、家族として迎え入れましょう……」
男が能力によって火をともし、
何かわけのわからないものを諳んじはじめたその時、
カイラーが男の首元に仕込み杖を添えた——
「おや、あなた……なにか、くるしみを抱えているのですね。」
「首領の居場所を言わなきゃ、皆殺しだよ」

●後編
宿に残ったリック。
その目的は、やがてやってくるであろう一人の男を迎えること。
彼が宿の近くをふらついていると丁度、待ち人がやってきた。
「どうもどうも、ダインリ―さん。
おれはジェンマ。きみのオトモダチの、上司だよ。」
リックは無意識に、ホルスターが巻かれている腰へ、右手を動かした。
「おっと!初対面でしょ~。まだ撃たないで~」
「お前さんはクロウの上司か」
「そうそう。彼はまあ『特別』……だったんだよね
だからさあ、口が滑っちゃったのかな~。酷~い。
おまえが聞いたんでしょ?
『血の行先』。」

第5章 グラナダの夕べ
療養明けのバスターが合流し、
Auroraを内部から破壊してゆく日々。
● 前編
あるとき、バスターはカイラーと歩いていると
ふいに例の「怪人」と再会する。
「あ やっぱり生きてんじゃん
何怒ってたんだよ先生は……」
「なんだよ 満足したんじゃないのか」
「足りることなどあるものか!
俺の目的を教えてやろう
アンタらの足止めと、憂さ晴らしだよ」
こいつが気分で来られるということは……近い。
人の縁は切れぬもの。
抗えないのが人の常。
運命に導かれるまま、
彼らは出会うべく人間と再び出会う──

第6章 夜長
(近日公開)

第7章 FLAMMA
米組はアメリカに凱旋する。
しかし、浮かれていられる時間など、そこには一切なかった。
実は陰でAuroraと手を組んで金儲けをしていた保安組織のトップが、自分たちの都合の悪いことをしでかした米組を追うようになったのだ。
組織は米組を保安組織として雇った状態にしつつも、内部からこっそりと刺客を送る……
この保安組織の悪事が、世間に知られないように。
刺客をかわし続ける日々。
ある日の夜更け、バスターが言う。
「神はいつだって完璧で正しい。
が、俺は今から、能力を否定する。
そう……今からすることは、神への冒涜かもしれない。」
善とは何か。自分の生きる意味は何か。ヴェルヌの助手時代も、保安組織として雇われている現在も、結局悪事に加担させられていた。そして、結果、この現実にたどり着いている。
沢山悩み、考えた結果、
人々の能力がなくなってしまえばいい、と。
彼は能力者最大の禁忌を犯すことを決めた。
